2015年6月26日金曜日

RED……それゆけおじいちゃん大戦争


2010年/アメリカ
ロベルト・シュヴェンケ監督

あらすじ:
大人しくしてろって言うからぶっ殺してやりました!(サムズアップ)


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ブルース・ウィリスの真骨頂。ブルース・ウィリスにはヒット作が多いですが、その多くは「こういう映画だ」と予想がつきやすいというのがあるように思いますがどうでしょう?ブルース・ウィリスが出ていたら「ああ、ああいう感じだな」「ダイがハードな感じだな」ってなるでしょ?そしてその「ああいう感じ」を観に行くでしょ?そういう安定したキャラクターが彼の大いなる魅力ですよね。
しかしそれら大体の「ああいう感じ」が別作品であるにもかかわらず、その「ああいう感じ」も徐々に成長しているように思います。ダイ・ハード一作目の彼は半べそだったもんね。「畜生なんで俺がこんな目にぃ……!!」とか言って。それが今や年金受給者の役であるにもかかわらず衰えるどころかパワーアップしてて、「この程度でダイ・ハードなどと騒ぐんじゃない」という風格がうかがえます。
Windows95とWindows8がだいぶ趣の違うものであるように、彼の「ああいう感じ」も今はver.6.10くらいになっているんでしょうかね。何の話?分かりません。

ブルース・ウィリスばかりがこの物語の主人公ではありません。メインキャストは全員おじいちゃんとおばあちゃん!モーガン・フリーマンとジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレンとは……分かってるなあ……。このメンツ、毒蝮三太夫でも軽々しく「この死にぞこないが」とは言えませんね!ランチャーでぶっ飛ばされるよ!

このお話の良い所は、恐ろしくスタイリッシュだという事です。おじいちゃんとおばあちゃんを使ってスタイリッシュにしようとか、ありそうでなかったですよね?ありましたかね?私もまだまだ映画に疎いので、スタイリッシュおじいちゃん戦争映画がございましたら是非教えていただけるとありがたいです。観ます。
それにしてもこのRED、まじお年寄りリスペクト過ぎる。監督はおばあちゃん子だったんだろうか。いわゆる拳で語るようなアクションはさほどないんですね。終盤にちょこっとありますが。続編ではイ・脱ぎ要員・ビョンホンが体を張った華麗なアクションを披露しますが、おじいちゃんおばあちゃんがそれをしたらやっぱおかしいのね。むしろそんな手段を取らなくても充分痺れるアクションシーンになるという事をこの映画は証明してくれました。拳で語らない分余計スタイリッシュ。それでいてちゃんと重力を感じるアクション。マトリックス以降、スタイリッシュと言えば宙を舞うような、体重を感じないアクションが主流でしたが、最近またちゃんと拳の乗った、痛そうなアクションに戻ってきたように感じます。

終盤の拳で語るアクションシーンですが、私この敵役のカール・アーバンがなんか好きなんですね。最近なんかだと海外ドラマの「オールモスト・ヒューマン」で主役をしてしました。残念ながらエピソード1で終わってしまいましたが。

彼のアクションはかなり重たい。体重が乗っているように見えるから、一つ一つの拳がとても痛そうに見えるんですね。それがとてもいいなあって思います。それでいてシュッとしたスマートさがあるから、鈍重な感じにはならない。
おじいちゃんを殴るとか結構酷い役回りなんだけど、おじいちゃんだって負けてない。とても強いし。だから何か、師弟関係のようにも見えるアクションシーンでね、楽しそうと言うか、リスペクトを感じるんですね。とてもいいアクションシーンだと思います。
話の終わり具合からしてREDの一味に加わりそうだなあと思ったのに、続編には出ていませんでした。何でだよー!残念極まりない。そういう部分もあって、私は続編よりもやはり一作目をかなり愛しています……続編は、なんか、おじいちゃん要素が薄まるんだよね。おじいちゃんがめちゃくちゃ強いからこそ良い映画なのになあ。

ストーリーにまるで触れてませんが、アクションのストーリーなんてあって無いようなもの。ブルース・ウィリスのみならずジョン・マルコヴィッチとモーガン・フリーマンもまとめてダイがハードなんだけど余裕しゃくしゃくで敵を蹴散らすよ!……という説明で充分じゃないですかね?なんたって「ああいう感じ」の真骨頂なわけですから。


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