2015年7月13日月曜日

シークレット ウインドウ……白塗りしないジョニデを求めて

2004年/アメリカ
デヴィッド・コープ監督


あらすじ:
妻に浮気された上に盗作を疑われたので、なんかむしゃくしゃしています。


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この方「チャーリー・モルデガイ」の監督なんですね。「チャーリー~」の方は未見なんですが、予告を見る限りじゃだいぶノリのいい作品だと思っているんですがどうなんでしょう?割と幅広い監督なんだな。
私そこまでスティーブン・キング作品を観ている訳ではないと思うんですが、なぜスティーブン・キング作品ってどの監督が撮ってもちょっと雰囲気似通るんでしょう?観た映画がたまたまそう思えただけなのか……それともキング作品にかかわらずそういうものなのかしらん?例えば「ミスト」はフランク・ダラボン監督ですが、やっぱり空気が似ている気がする……似たような田舎の環境を舞台にしているからなんだろうか。
なんとなくだけども、誰とどう掛け合わせたとしてもキングのDNAが強いという気がしてなりません。
コープ監督って、脚本などで関わった作品を観ていると元々は「チャーリー~」側なんだなって気がするんですよね。そういう人でもキングには引きずられてしまうという、そういった強さがあるのかもしれませんね。

この作品は何が良いって、ジョニー・デップが普通なのが良いんですよねええ……!!一時期ジョニー・デップが好きすぎて、死ぬほど作品を漁る日々を送ったことがあります。が、昨今のジョニーときたら、顔に何色か塗らないと死ぬ病気なの?ってくらい何か塗ったくりますね。
この世代の俳優って、美男子であるためにアイドル扱いされることを苦にして汚れ役をやりたがる人がかなり多い気がします。ジョニー・デップはもちろんの事、レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピットなんかがそのあたり。
俳優として実力を認められたいと思うのは分かるし、実際実力あると思うんです。だけどねえ、塗りすぎ。デップ、顔に塗りすぎ。それに伴って演技が偏りすぎ。普通でいいじゃないのよ。そんな私と同じように、白塗りのデップに食傷気味の方にお勧めです。
キング作品ってだけあって作品内容もとても手堅い。ザ・王道を行くサスペンス映画です。

ジョニー・デップを追い詰める相手役がジョン・タトゥーロだというのがまたこの映画のポイントですね。コーエン兄弟監督作品常連の彼がこんなとこにいるとなんかほっこりします。シャイア・ラブーフ版のトランスフォーマーにも出てたっけね。
なんだかいつも面白い印象のあるジョン・タトゥーロですが、この作品ではほんと不気味。どうやら本当に盗作された被害者らしいのに、ストーカーにしか見えない。全く同情できないんですよね。それはすなわちジョニー・デップから見た彼そのものの印象なんですが、イメージ通りに気味が悪い役を演じきっていて改めてジョン・タトゥーロの地の強さというものを感じます。こういうことだと思うんだよね。特に何をしなくても滑稽になれるし、気持ち悪くなれるし、気のいいおじさんになれるっていうのが、いい役者であるという事だと思うんだけど、なんていうか、うーん、とりあえずジョニーは顔に何か塗るのをやめてみてほしいと思います……この頃に戻って!

スティーブン・キングって大体の作品でカタルシスが得られると思うんですが、この作品もその期待を裏切りません。サスペンスものってやっぱこう、すっきりしないとねえ。それが徐々に氷解していくのでなく、キング作品は「あっ!うわー、うわー…!」って感じが一気にやってくるのが実に爽快で良いです。「妻の浮気」と「盗作疑惑をかけられる」という一見関係ない二つの物事が、やがて交わっていく様は見事です。「ただなんとなく」人が壊れていくという難しい題材に、説得力を持たせられるのってなかなか難しくて、これがうまくいかないと薄っぺらいお話になってしまう。その点この作品はジョニーが徐々に、淡々と壊れていく様子を納得しながら観れます。非常に手堅い佳作です。おすすめ。


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